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プッシュ通知の分析結果から考える”超”本質的な活用方法<復帰施策編>

2018.12.06

前回の記事 ( https://www.metaps-links.com/blog/2018/11/15/strategic-push-basic/ ) では全体的なプッシュ通知の活用についてお話しました。
今回はより具体的なテーマをデータを用いながらお伝えしていきます。
前回少し触れましたが、アプリの成長という観点で、プッシュ通知には大きく2つの効果があり、その内の一つ「休眠ユーザーの復帰」について、今回はご説明いたします。

 

プッシュ通知の導入直後に、売上やアプリ定着率などの指標に効果的であることはもはや「当たり前のこと」です。しかし、プッシュ通知は継続的に活用することでこそ、価値を発揮します。それは、ユーザーのプッシュ通知への反応を可視化することで、「そもそも、なぜユーザーがアプリを休眠したのか」という離脱要因の特定にも役立つと同時に、アプリ内行動のデータと紐付けることで、プロダクト改善策という視点からも非常に優良な施策になります。

 

そこで、今回は「休眠ユーザー」をテーマに、「復帰施策としてのプッシュ通知の効果」、「プッシュ通知を活用した離脱要因の特定」という観点で見ていきたいと思います。

 
 

復帰施策としてのプッシュ通知の効果

前提として、アプリには、ゲーム、SNS、電子書籍アプリなど日々のアプリ起動頻度が重要な指標になるアプリもあれば、ECや予約アプリなど、起動頻度がそこまで重要性を持たないアプリがあります。
今回は、日々のアプリ起動頻度が重要な指標になるアプリに的を絞ります。

 
 

休眠ユーザーとは

休眠ユーザーとは、アプリを一定期間起動していないユーザーのことを指し、我々は7日間以上休眠(アプリを起動していない期間が7日間以上)を基準として休眠ユーザーを定義しています。
7日間以上休眠したユーザーは、アプリを日常的に利用しているとは言えず、そのまま放置しておくとアプリがアンインストールされる可能性が高い(もしくは半永久的にアプリが起動されることがない)ため、7日以上休眠ユーザーをいかに復帰させるかが重要な戦略と考えています。

 
 

復帰施策とは

一般的には、一度アプリを休眠したユーザーを呼び戻すためのマーケティング施策を復帰施策と呼びます。
通常、アプリにおける復帰施策では、休眠ユーザーが保持する端末の広告IDを用いてターゲティングを行い、休眠ユーザーが閲覧する媒体/メディアへの広告出稿を通して、ユーザーにアプローチをしていく方法が一般的です。
しかし、広告出稿を通してユーザーへアプローチするためには、広告代理店、配信ネットワーク等のプレーヤーが間に入り、ある程度の広告予算を確保しなければいけません。

 
 

休眠復帰施策におけるプッシュ通知の役割

プッシュ通知も上記と同様に休眠ユーザーのターゲットを絞り、プッシュ通知を送信することが可能です。ここでのポイントは、プッシュ通知と広告配信が異なる点として、媒体/メディアではなく直接ユーザーの端末にプッシュ通知が届くということです。そのため、配信費用がかからず、媒体の影響等もない事がポイントとしてあげられます。

上記では、広告配信と対比させる形で復帰施策のツールとしてのプッシュ通知の役割をご紹介しましたが、両者の比較が目的ではありません。広告配信で行われる復帰施策の仕組みを理解した上で、プッシュ通知を復帰施策のツールとして注目している理由をお伝えいたします。

 

早速、実際のデータを見ながら復帰施策としてのプッシュ通知の効果を確認していきましょう。

 

Metaps Analyticsのプッシュ通知機能をご利用頂いている複数のアプリデータを用いて、ご説明いたします。対象のアプリは、起動頻度が重要な指標になるアプリの中でも、細かなターゲティングを実施しておらず、主に「お知らせの役割」としてプッシュ通知を活用されているアプリです。

 

<グラフ1. プッシュ通知リーチ前後のイベント参加率推移>
※アプリ利用深度を把握するために、平均的なイベント参加率を指標として用いています。

こちらのグラフでは、特定のプッシュ通知が届けられたユーザーを対象として、プッシュ通知が届く前後7日間での複数イベントの平均的な参加率推移を記載しています。
「休眠7日以上ユーザー」とはプッシュ通知がリーチする直前まで7日以上アプリを休眠しており、プッシュ通知がリーチした後に再度アプリを起動したユーザーのことです。

 

プッシュ通知が届いた後に起動するユーザー全体の約2~5%を占める休眠7日以上ユーザー数は大きなパイではないものの、復帰後のイベント参加率では全体のイベント参加率を大きく上回っています。
今回の配信内容では「何を配信したか」まで詳細に記載していませんが、休眠していたユーザーが「求めているもの」をユーザーに届けることにより、休眠復帰後のイベント参加率、すなわちアプリ利用深度も改善されていることがわかります。

 

特に特徴的な推移は、7日以上休眠ユーザーのプッシュ通知送信1日後のイベント参加率です。全体では、プッシュ通知送信日にイベント参加率が最大になっている一方で、7日以上休眠ユーザーの場合は翌日が最大となっています。アプリを深く理解せずに離脱してしまったユーザーがプッシュ通知をフックにアプリへ定着している可能性も示唆しています。

 
 

<グラフ2. プッシュ通知リーチ前後の課金率推移>
※プッシュ通知の費用対効果を測るために、課金状況を指標として用いています。
※課金額はアプリによって大きく変動があり、誤認を生みやすいため、今回は省いています。

<グラフ2>では、<グラフ1>と同じ対象ユーザーの課金率推移を示しています。

 

課金率の推移では、リーチユーザー全体の課金率が圧倒的に高いことが示されていますが、これは当たり前のことです。モチベーションが高く、日々アプリを起動しているユーザーの方が課金率が高くなることは容易に想像がつきます。

 

我々が注目するのは、<グラフ1>でもお伝えしたプッシュ送信1日後の課金率と送信4日後以降の数値です。
課金状況はアプリによって最も変動が見られる指標ですが、複数アプリの平均を抽出した<グラフ2>でも送信4日後から課金率がリーチユーザー全体を上回っていることが確認できました。プッシュ通知で送られた内容がトリガーとなり、ユーザーの復帰を促しただけではなく、その後のアプリ定着や継続的な課金にも貢献していることがわかりました。
休眠ユーザーの復帰施策としてうまくプッシュを運用できると、一定程度のマーケティング効果を期待できることがデータとして見えてきました。

 

上述した分析結果から考えると、どのようにプッシュ通知の効果を再現し、アプリ全体の指標を底上げするためには、具体的に何を配信すべきかが重要なテーマになってきます。

 
 

プッシュ通知を活用した離脱要因の特定

ここから私たちが最も重要だと考えている話に入ります。
復帰施策として実施されるプッシュ通知はユーザーの利用促進や売上への貢献だけでなく、アプリの成長に不可欠な「データ」という資産を築き上げます。上記のデータはあくまで平均的なプッシュ通知の効果を提示したもので、データを構成しているのは実際にアプリを操作している一人ひとりのユーザーであり、当然、アプリ毎に変動もしてきます。それぞれの休眠ユーザーには、アプリを離脱した理由(離脱要因)があり、離脱要因と噛み合った内容を送る場合にプッシュ通知は最大限の効果を発揮します。つまり、プッシュ通知を最適化させていくためには、データを収集・分析し、離脱要因に応じて各休眠ユーザーを把握することが重要だということです。

場当たり的に、プッシュ通知を配信し、その効果がどうであったかを確認するだけでは本来的にプッシュ通知を活用してるとは言えません。プッシュ通知を繰り返し、復帰したユーザーの動向を計測することで、休眠ユーザーの分布を把握することにより、アプリの離脱箇所が明確になってきます。
プッシュ通知の最適化とは、離脱要因に対応した形で実施された施策(イベント等)やプロダクトの改善の情報を適切なユーザーに届けるということです。

だからこそ、「プッシュ通知が実際に届いたユーザー」という軸で、ユーザーのアプリ内行動をウォッチし続けることが重要なのです。

 
 

結論として、プッシュ通知は休眠ユーザーをアプリに復帰させるだけでなく、その後のアプリ定着や売上増加にも効果的です。その効果を単発的なものでなく、再現性のある施策として昇華させていくためには、アプリ内行動と紐づけて分析することが不可欠であると我々は考えています。
※離脱要因と休眠復帰施策の詳細は こちら をご一読いただけますと幸いです。

 

次回は「既存ユーザーの離脱抑止施策」というテーマでプッシュ通知のデータをご紹介していきます。復帰施策同様、既存ユーザーの離脱抑止もアプリの成長にとって非常に重要な戦略です。ぜひご覧ください。

 
 

プッシュ通知の分析結果から考える”超”本質的な活用方法

 
 

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弊社では、Metaps Analytics ( http://www.metaps-links.com/analytics/ )から取得したデータを基に、アプリ運営における課題定義・課題に対するソリューションを提供しております。
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